会員対象見学会
2024.09.19京都市内選奨土木遺産調査報告(2020年10月30日実施)
令和2年11月19日
選奨土木遺産は、土木学会が平成12年度より始めた事業で、土木遺産の顕彰を通じて、歴史的土木構造物の保存に資することを目的としています。
関西支部管内においても、既に令和2年度までに64件が認定されています。しかし、なかなか日ごろはあまり気づかずに利用されている土木施設がほとんどです。また、選奨された当時の資料も多くは逸散している状況です。
そこで、これら土木遺産の活用方法の一つとして、将来土木学会関西支部と連携して見学ツアーなどを提案するため、まず京阪神地域に存在する土木遺産の事前調査を行うことにしました。
第1回目として、比較的気軽に見学することのできる、都市内中心部に点在する土木遺産5施設を、14名で調査してきました。
◎調査した土木遺産の概要(登録年度)
1.阪急大宮駅と大宮・西院間の地下線路(2000)
2.琵琶湖疏水の発電施設群、蹴上発電所(2001) ( 「蹴上発電所の歩み」(関西電力パンフレット) )
3.七条大橋(2008)
4.堀川第一橋(2012)
5.賀茂川・鴨川河川構造物群(2019) ( 参考資料:「鴨川河川整備計画」(京都府)(2010.1) )
◎開催日
令和2年10月30日(金)10:00~16:00
◎参加者(14名)
荒武、石原、井元、祝、川谷、栗田、鈴木、田中、友廣、中垣、南荘、野坂、森、吉岡
◎調査コース
阪急大宮駅~堀川第一橋~鴨川公園(出町橋)~三条大橋東詰(銘板)~関電蹴上発電所~琵琶湖疏水関連施設~七条大橋
◎感想など
市内移動は、京都市内の地下鉄・バス一日乗車券(900円)を利用しましたが、バス路線が充実していて、市バス以外の京都バスや京阪バスも利用でき、比較的スムーズに移動できました。
各施設については、対象施設ごとに一人ずつ責任者を決め、事前に資料を用意して説明をしてもらいましたが、やはり百聞は一見に如かずということで、実物を見ることで多くの気づきがありました。
また、関西電力蹴上発電所は、定期的に開催されている見学会に参加し、日頃目にすることのできない発電所内部に入って、1時間にわたり丁寧な説明を聞くことができ、多くの収穫がありました。
各施設とも、選奨土木遺産の銘板を確認することができました。
参加者からは、これら土木遺産の建設に関わった先人の苦労に思いを馳せるとともに、引き続き、大阪、神戸地区においても開催していくことへの期待が寄せられました。
◎Photo
阪急大宮駅
堀川第一橋
【余話】(N電)
賀茂川・鴨川河川構造物
関西電力蹴上発電所
琵琶湖疏水関連施設
①ねじりまんぽ
②インクライン
③疏水
疏水分線
水路閣
七条大橋