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さわやかな 切れ者、藤澤さん
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橋本 固（元大阪市建設局長）
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藤澤さんは、私が昭和６１年に土木局の責任者を拝命した時に街路部の主幹となり、以後立体交差課長
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としてご活躍になり、平成１年に伝統ある橋梁課長に就任されました。
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私はこの翌年に定年退職しましたが、全くふさわしい人に橋梁課長になってもらったと喜んだことを、
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昨日のことのように思い出します。
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私と藤澤さんは、同じ土木屋でも専門はちがうし歳もはなれ、同じ係や課という間柄でお世話になる機
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会には恵まれなかったのですが、私にとっての彼は常に何か「ひかれる人」であったという印象を強くも
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っています。
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すばらしい人柄については一言では言い表せませんが、
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・ 温厚だが、ねばり強く芯の強い
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・ 勉強家で常に前向きに考える、切れ者
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・ さわやかで面倒見がよく、誰からも好かれる人
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であったと思います。
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不肖私が局長の時代は、花博を目前にひかえ、その関連事業で特に技術部門の方には大変ご苦労をかけ
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ました。特に藤澤さんには、目玉施設である菅原城北大橋・中島大野高架橋・中之島ガーデンブリッジ・
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京橋プロムナード等、花博成功に不可欠の施設で頑張ってもらったことが印象的です。
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視野の広い勉強家の彼は、橋梁技術はもとより、環境問題また景観の視点からも棋界に誇る立派な作品
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を残してくれた、と思っています。そして、これらの作品は永遠に大阪市の貴重な財産であり、その発展
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に果たす役割はきわめて大きいものがある、と信じています。建設バッシング往行の昨今、こういう分野
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をもっともっと世間にPRすることが我々残された者の責務である、とOBの一人として痛感する次第です。
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余談ながら、人生にはいつもいつも酒の席とか趣味で一緒（これも大事なことですが）でなくても、そ
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れ以上に何かにひかれる人が何人かあり、藤澤さんはその一人であると思っています。
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彼は、さわやかな会話のあと味を残してくれた一人でもあります。
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本当に惜しい人を失ったことが残念でなりません。
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藤澤さん、安らかに眠って下さい。
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