CVV総会:経過報告

CVV総会:経過報告(2003年3月4日)

CVV幹事長 川谷充郎
1.JSCE 岸 清 会長参加の経緯
 平成13年度土木学会全国大会全体討論会(2001年10月)
「あなたは土木に何を求めますか−社会資本整備のあり方−」の後,広く意見 が求められ,我々メンバーの池亀建治氏が関西支部会員,CVVメンバーとして 「個々人が自ら考えて行動すべく,新たな議論の場を設けよう」と提案し,我々 の活動も紹介した。(上記と同じタイトルで技報堂出版より出版,2002年9月) 岸会長は,社会と土木技術者の交流・情報の受発信の必要性を痛感されて,その システム化のWGを立ちあげられる一方,CVV活動に眼を止められた。池亀氏 がこれまで我々の状況を説明してきましたが,総会の機会に来阪頂き直接議論して 下さいませんかと投げかけて,それに応えて下さいました。

2.JSCE 関西支部共同研究グループ
 H14年度,交付金20万円
 H15年度も採択
 本日の総会を共同研究グループのワークショップの位置付けとしている。
また,平成15年度関西支部年次学術講演会講演概要に共同研究グループとして 活動報告を投稿予定(3月10日原稿提出期限)。

3.活動状況は各グループから報告
 それ以外の働き
・神戸大学工学部建設学科土木系就職面接リハーサルの面接官
  中尾順二氏,中山 学氏(2003年3月)
  中山 学氏(2002年3月)
  池亀建治氏,酒井 貞氏,片桐知子氏(2001年3月)

・メンバーは年の功で多芸多才(CVVホームページに掲載)
 <酒井 貞氏>
 CVVアートギャラリーの木津川橋梁の絵画を大阪のケーブル テレビ「シティウェーブおおさか」の番組のタイトルバックに 使用させて欲しいとのことで制作担当者より連絡あり。
 <松下晴彦氏>
花だより(写真)

4.活動は遅々としているが7年間も何故続くのか?
 <堀田 力氏>
(さわやか福祉財団理事長,ロッキード事件の鬼検事,法務省 人事畑におられ57歳で退官)
 NPOについて,企業がNPOから学ぶべきことはその「志」である。

 <藤原正彦氏>
(数学者,御茶の水女子大学教授,「若き数学者のアメリカ」新潮社,1977)  「数学者の国語教育絶対論」,文藝春秋,平成15年3月号:
 日本人は論理的思考や表現を苦手とするといわれる。現実世界の「論理」は 普遍性のない前提から出発する(数学における論理は真か偽で明白)。その出発点 の選択は情緒による。この情緒と云っても喜怒哀楽のような原初的なものではなく, もう少し高次の情緒のもので,教育によって育まれるもの。それには「他人の不幸 に対する感受性」,「なつかしさ」,「美しいものを愛でそれに感動すること,
美的感受性−自然科学の研究でもその指針」,「勇気、誠実、正義感、卑怯を憎む心 (武士道精神)」などがあり,それの修得に読書・国語力が必要という文脈なのですが, 私が感動したのはその次にありました。
 これらの情緒の役割は頼りない論理を補完したり,学問においても重要という ばかりでなく,これにより「人間としてのスケールが大きくなる」。地球上の 人間のほとんどは利害得失ばかりを考えている。これは生存をかけた生物としての 本能である。しかし,人間としてのスケールは,この本能からどれほど離れることが 出来るかで決まる。頭の9割を利害得失で占められるのは止むを得ないとして, 残りの1割の内容で人間としてのスケールが決まる。

 CVVが7年間続いてきたのは,メンバーの「志」の高さと,利害得失から離れた ところで活動している「人間としてのスケールの大きさ」の故ではないかと感じています。
 本日,仕事のため欠席を余儀なくされているメンバーに妹尾嘉之氏がいます。 コンサルタントで夜中まで仕事をされていて,同じような感想を mail に記しておられました。

5.ベテランズは人生半ばを越えて病のベテランでもある
 我々にとってかけがえのないメンバーである隅野哲郎氏,藤澤政夫氏は持病と共に 生きておられます。病のベテランでそのしんどさ・辛さを本当に分かっておられる故に 支えあう力にすごいものがあります。我々もそれにより勇気付けられています。

                                 以上

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