[ 阿倍野歩道橋 ]
( あべのほどうきょう)
( ABENO_PEDESTRIAN_BRIDGE)
本橋は、JR天王寺駅と近鉄ビル「あべのハルカス」とを連絡する交差点を便利に網羅する、デザイン
コンペで選ばれた独創的な歩道橋である。
天王寺・あべのターミナル駅周辺では大規模な再開発事業がすすめられてきた。再開発事業の一環
として、国道25号と府道30号の交差点に架かる旧阿倍野歩道橋(昭和40年完成)は、老朽化も進んで
いたため再開発事業に伴う道路拡張により平成25年4月に架け替えられた。
新たに架け替えられた歩道橋は、デザイン・設計コンペにより「あべの(abeno)」の「aからまちが始ま
る」をデザインテーマとした案が採用された。本橋は、主構高さが複雑に変化する曲線トラス橋3連と
鋼床版鈑桁2連などから構成されており、歩道橋上面には東京ドームと同じ光触媒型テント膜屋根が
設けられている。本橋を上から見ると「a」の形状をしている。
歩道橋下の道路建築限界からトラス桁下の高さが制限され、歩道橋と連絡する交差点四隅のビル2F
入口と同じ高さに通路面の高さが定められたため、厳しい構造高さが要求された結果、鋼床版とトラス
下弦材が一体となった床組形式が採用されている。
JR天王寺駅と近鉄ビル「あべのハルカス」とを連絡する単純トラス橋は、幅員が11.6mと広いため
3主構トラスとなっており、その弦材は I 断面である。2径間、3径間トラス橋は連続曲線トラス構造で、
その弦材は箱断面である。トラス斜材は、断面力に応じて箱断面、鈑桁断面、ロッドにより構成され、
太さの異なる部材による微妙なアクセントが膜屋根に反射する路面照明と相まって、夜の歩道橋に不
不思議な景観を醸し出している。
日経コンストラクション2013年6月号に本橋の記事が掲載され、利用者へのアンケート結果からは
「歩いていて楽しい」、「以前の橋より揺れない」など、高い評価が得られている。あべのハルカスの全
面開業(2014年3月7日)に伴い、阿倍野歩道橋は多くの人に利用されている。
本橋は平成25年度の土木学会関西支部技術賞を受賞している。

       阿倍野歩道橋 (上から見ると「a」の形状をなしている)   (ビル上層より)
橋名鈑
上町筋に架かる北デッキ(3径間トラス)
北デッキ
北デッキ桁下
北デッキ上部
西デッキ(3径間トラス)
南デッキ(2径間トラス)
東デッキ(単純トラス)
東デッキ東面
東デッキ橋上
     東デッキ (道路上より)
中デッキ(3径間トラス)

[ 上町筋歩道緑地のモニュメント ]
那智黒石